陽朔で大規模ショウ「記憶　劉三妹」を観賞（陽朔泊）

さて前回文末に書きましたように　夕食後は　この旅行のハイライトの一つ　北京
オリンピックの張芸謀　舞台総監督制作で　漓江の湖と峰とを舞台に取り込んだ
出演者600人、観客席3500の野外大パノラマ・ショウ「印象　劉三姐」を見に行
きました。

これは2004年からから始まったそうですが、最初は出演者数600人に対し観客
が300人ほどで大赤字だっそうです。

しかし張芸謀が北京オリンピックの開会式・閉会式の総指揮をし、その成果が
世界に明らかになると　ここ陽朔の「印象　劉三姐」ショウも千客万来　毎回満員
の盛況となっています。

漓江の水と峰々を舞台とし、湖の上を600人の出演者が満たすスケ-ル感の大き
さにはビックリしした。

19:50の開演に間に合うように行ったのですが来場のバスは引きも切らず席に
ついて周りを見ると 3500の席が満席です。

会場座席は漓江の岸に向かって設けられ観客席の数メートル先は水面です。

19:50 水面の筏の上で開演です。

水面と背後の奇岩に控えめな照明があてられると夢幻の世界の出現です。

｛物語の粗筋｝：この地の少数民族劉家の三番目の綺麗な娘（劉三姐）には想う男性
が居たのですが、年頃になるとお婿さん候補を家の前に集め　二階から手鞠を投げて
それを取った人と結婚するという少数民族の伝統があります。

劉三姐は想い人に向かっ手鞠を投げたのですが年寄の村の地主に毬を奪われてし
まいます。

年寄の地主の強請に困った劉三姐は漓江に身を投げ自殺をはかります。

身を投げた劉三姐は天上月の世界でしばらく過ごしますがやがて許されて漓江の畔
に戻ってきて　想い人の男性と結ばれるというもの。

湖上には舟に乗って　主役「劉三姐」の登場です。

個々の出演者は小型の筏に乗って移動し或いは連結した板の上で踊ったりしている
ようです。

細かい仕組みはさておいて　広大な湖と山の雰囲気に包まれて　夜のとばりの中光と
影の大絵巻を眺める心地でした。

（例によって手持ち撮影ですし、対象物までの距離があるので望遠ではかなり厳しく
ボケている写真もありますがお許しを）

正味1時間のショウでしたがとても見ごたえがありました。

最後のフィナーレで出てきたのは周辺の漁民で　600人の出演者のほとんどが
男は漁民、女性は近隣の学生を訓練したものだそうです。

夜の上演ですので昼の仕事にさほど影響せずに良い副収入になり、興業主催
者も低コストでキャストが集められ、ウイン-ウインですね。

また当初は女性は薄物の下は裸身の者が多く　そのため双眼鏡貸が大盛況。
その後風紀紊乱の科で張芸謀氏は多額の罰金を取られたそうですが、これも
「印象　劉三姐」の大盛況の一つの要因になったようです。

現在は毎日1興行、土日は2興行、国慶節などには朝から4興行らしいので
入場料1万円としても3500席で毎回3500万円。

人件費は安く抑えられているし　・・・。

他人の懐を推し量るのは品位にかけますが年中無休のようなので、総合舞台
監督張芸謀氏は大変な資産形成したとか。

芸術家も端倪すべからざるものがありますね。

ホテルに22時帰着です。
　