2016.6.14 第 3 日目
大連発新幹線で瀋陽へ。瀋陽市内観光。
今日は6:20大連賓館発。大連北駅から新幹線で瀋陽へ向かいます。
8:30大連北駅発
中国で新幹線祈るのは初めてですが、座席は2-3の配列で 膝前などは日本の新幹線
よりややゆとりがある感じで、最高時速は310km なかなか快適です。
10:03 瀋陽北駅到着。
瀋陽は遼寧省の省都で 現在の人口825万人。面積1万3000k㎡。
瀋陽は 清王朝の始祖の根拠地であり 清の第四代順治帝の代になって北京に移るまでは
ここが盛京と呼ばれていた後金の都で、宮殿(藩陽故宮)もここにあり、初代皇帝のヌルハチ
(弩爾哈赤) の陵墓(福陵=東陵)も、二大皇帝のホンタイジ(皇太極)太宗の陵墓(=北陵)
もこの地にあります。
さらに、日中戦争の始まりとなった柳条湖事件も1931年9月18日ここで起き その後の日本
による満州事変化、満蒙全体の占領侵略に続く屈辱記念日として中国人にとっては「九・一八」
は忘れられぬ数字です。
瀋陽(日本統治時代の地名は奉天)の観光は まずはその「九・一八歴史博物館」から・・。
1931年(昭和6年)9月18日(金)午後10時20分ごろ この博物館が建ったすぐ横を走る
南満州鉄道の線路が爆破された。(=柳条湖事件)
(爆破は日本軍に雇われた中国人浮浪者3人による偽装)、関東軍は中国軍による犯行
と発表、時を置かずして関東軍は出動命令を発し、北大営の中国軍を攻撃、9月19日中
には満鉄沿線の満州主要都市をほとんど占領した。
これは関東軍高級参謀板垣征四郎大佐 ・作戦主任参謀石原莞爾中佐らによりかねて準備
された策謀であり、次いで関東軍は朝鮮軍司令官林銑十郎に要請し 混成第三十九旅団
に鴨緑江を超えて満州に越境させ、事変は拡大されました。
事件を受けて国際連盟はリットン調査団を派遣したが、その結論は「日本軍の行動は自衛の
ためとは認められない」とのものだった。
(1932年3月には 日本は清朝最後の皇帝(宣統帝)であった愛新覚羅溥儀を執政に据え
て満州国建国を宣言)九・一八歴史博物館はかなり壮大なもので、内部にはいろいろな資料・
写真がたくさん収められていましたが、その一部を紹介してみましょう。
九・一八歴史博物館」の展示は 我々日本人には重い内容でしたが、やはり見ておくべき
ものですね。
12:30から瀋陽市内で昼食(中華料理全14品)
この後当初は 清朝初期の藩陽故宮博物院を見学の予定でしたが、ドイツのメルケル首相
が来訪中とのことで急遽予定変更し明日観光予定だった 清朝二代皇帝ホンタイジ(太宗)
の陵墓 昭陵(北陵)を見学することになりました。
ここは実に広大な敷地で、藩陽市の北にあることから北陵とも呼ばれ、周囲は北陵公園と
しても整備されています。
大紅門から参道を進むと 両側に石獣が並ぶ神道が伸び、さらにいくつもの楼門を通る。
奥の墳墓までは相当な距離があるので、途中電動カートが利用できるようになっていました。
参道の途中には二代皇帝太宗(ホンタイジ)の大きな石像が聳え立っていました。
奥のほうの中心部 方城には三層の楼門を戴いた隆恩門があり それをくぐると隆恩殿が
ある広場につながる。
そしてその北の最奥部には墳墓宝城が設けられていて 此処に清朝二代皇帝太宗
ホンタイジと孝端文皇后が毎雄されている。
次いで15:30から藩陽故宮へ。先に書いたように、清朝第三代の順治帝の摂政であったドルゴンが北京に入城するまでは、
ここが清朝の本拠地王宮であり、1925年 女真族国家後金が遼陽から瀋陽(当時は盛京)
に遷都した折に創建され、1636年に落成したものです。 太祖ヌルハチと、太宗ホンタイジ
はここを本拠としていたわけで、ホンタイジはこの故宮の清寧宮で1643年崩御しています。
一通り瀋陽故宮の内部を巡ってみました。
崇政殿は皇帝が日常政務・軍事を執り、外国使節の謁見などにも使用した場所です。
大政殿は皇帝が式典を行う場所で 1644年第三代順治帝の即位式もここで行われました。
満州八旗とは清朝の豪族八グループで 軍事・政治面での根幹をなし、のちに蒙古八旗、
漢軍八旗なども創設されました。
しかし、清国というのは 最後に西大后時代に先進列強からの干渉や内乱など色々あり
遂には倒れてしまいましたが、中国の中で満州族という少数派でありながら漢字を学び、
漢文化とも融合し、17世紀から20世紀初めまであの大中国を治めたのですから 大した
国ではあります。
特に第六代高宗=乾隆帝などは 学識面でも漢文化に大きな足跡を残したのですから・・。
ホテルに向かう前に 瀋陽の繁華街 中街の老辺餃子店で夕食。
水餃子が美味しかったですね。
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