2016.6.15 第 4 日目
2016.6.15 第 4 日目
瀋陽市内観光（続）泊まっているホテルは瀋陽の駅前で 13階の自室から見下ろすと 朝からなか
なかの活気です。
車も最近急激に増加したため、新型車がほとんどで、日本のように軽自動車は
見当たりませんね。もちろんバイク・自転車はほとんど見られず、ひところの中国
が嘘のようです。
今日は瀋陽市内観光の続きで 9：00ホテル発 まず清朝の初代皇帝太祖ヌルハチ
の廟所 東陵（＝福陵）へ向かいます。
9：45 東陵（＝福陵）到着。
ここは 先の太宗ホンタイジの昭陵と比べると面積は半分ほどですが、清朝創始者の
廟所らしく閑静な佇まいです。
ただ電動カートはなく 上り階段もあるので 準備していったストックを使いながら足萎
老人も頑張って歩きました。
石段を登ったところに 第四代の康熙帝が初代祖宗ヌルハチを称えた大清福陵
神功聖志碑のある碑亭があります。
さらに進むと福陵方城の正門 隆恩門前広場に出て、上部に三層の楼閣五鳳楼を
乗せた降恩門が聳えています。
降恩門を入ると東西に配殿 中央に降恩殿を配し福陵の方城が広がり ここは皇帝の
祖先祭祀場所で、第四代康熙帝や第六代乾隆帝もしばしば北京から行幸してここで
祖先の祭祀を行っています。
そして 先の太宗ホンタイジの北陵と同様 最奥部には築山の宝城地宮があり、太祖
ヌルハチと孝慈高皇后の埋葬場所となっています。
同じ道を下ってくると 東稜の入口広場で大きな羽根を蹴鞠のように蹴りあっている
女性数人を見かけました。
面白いので 写真を・・・・。
昼食は少し早めに11:20から瀋陽 興隆軒で。
餃子も加えて 全15品でした。
昼食後 東北軍閥の張作霖・張学良の官邸兼私邸であった張氏帥府博物館へ。
張作霖は馬賊出身の東北軍閥の雄であり 日本軍の支援も受けながら東北三省 満州
支配に勢威をふるったが、次第に「満州支配の道具」としての日本軍の意向を超えて
中国中央への意欲を燃やし、諸勢力の間隙をぬって1926年12月配下軍を率いて北
京入城を果たし 大元帥に就任、自ら中華民国の主権者となると発表しました。
1928年6月 国府軍はじめ諸勢力の攻勢に耐えられなくなった張作霖は 北京を撤退
し本拠地奉天（瀋陽）へ列車で帰還しようとしたが 当時溥儀を傀儡政権とした満州国
設立を企図中の関東軍は 張作霖の満州帰還が障害になると判断し、列車で帰還中の
張作霖を 6月4日早朝奉天（藩陽）近郊皇姑屯の京奉線と満鉄線との交差地点で爆破
したもの。
当初蒋介石軍のゲリラの犯行と偽装されていたが 現在では関東軍高級参謀河本大佐
が計画し奉天独立守備隊東宮大尉や工兵隊員が爆薬設置したというのがほぼ明らかに
なっています。
張作霖は爆破後手足を吹き飛ばされ 即死に近かったとも、この張氏帥府に車で運び
込まれて数日後に絶命したとも伝えられているが。真実は定かでない。
なおこの張作霖爆破事件では田中儀一首相が 天皇の不信を買い 総辞職することに
なったのでしたね。
なにはともあれ この張氏帥府はさすがに東北軍閥の官邸兼私邸だっただけに専有面積
は3万6000㎡。立派なものです。
おかしいのは、この張氏帥府博物館、ほとんどの展示や資料が張作霖の子の張学良
中心で、張作霖のものは写真がはわずかに2枚ほど部屋の隅にあるのみ。当方は張
作霖に興味があって訪ねたのに 「なぜか？」と聞くと 瀋陽の現地ガイドも「共産党は
張学良が好きなようですね」とのこと。
張学良はのちに1936年12月12日の西安事件で蒋介石を監禁し、中国共産党との
第二次国共合作したことで有名なではありますが父親の張作霖とは人間のスケール
が違います。一説によれば当時中国共産党軍は 蒋介石軍に圧迫されて壊滅寸前
だったのが この国共合作で助かったことを多としているためとか？
（また 清朝末期の光緒帝と西大后との物語に宦官李春児を絡めた大ロマン「蒼穹の昴」
≪講談社文庫全四巻≫を書いた浅田次郎が この張作霖爆破暗殺事件について書いた
「マンチュリアン・レポ－ト」≪講談社文庫≫も面白いですね。）
この西安事件での蒋介石と周恩来ら国共の討議交渉内容については 張学良をはじめ
国共双方ともに詳しく語らずしまいで、現在に至るも謎の部分が多いようです。
戦乱の中でのことは これに限らず 闇の中に埋もれることが多いですね。
14：00-15：00
藩陽の中心繁華街 中街に出て各自自由散策を楽しみました。
ここは 通りの長さ1500mほどあって 全体が歩行者天国でみな買い物やそぞろ歩きを
していました。
当方は道端のベンチや石段に腰かけ タバコなど吸いながら街の風景や歩く人々を
撮って過ごしました。
なお、今まで旅順・大連と人の写真も撮りたかったのですが、ホテルやレストランでも
顔を隠してしまったり どうもうまくいきません。
そこで街を友達同士で話し合いながら歩いているのを、離れたところから望遠でねらっ
たほうが自然な表情が撮れるので、ここ瀋陽から切り替えました。
瀋陽繁華街 中街の散歩のあと 「今夜は自由夕食」で、ホテルに帰って各自近くの
食堂に行くなり何か食べ物を買ってきて部屋で食べるなりそれぞれ勝手に・・・という
ことでした。
当方は例にって日本から持参した黒ビール、漬物類・レトルト白飯などで済ませる予定
でしたが、スルーガイドの瀋さんが「ご希望の方は 瀋陽で大変評判の高い料理店に
案内するから・・」ということで 他のメンバー8名とともに、添乗員白井さん瀋さん、合計
11名で「中華菜 阿房宮」というレストランへ出かけました。
これが大正解！先の大連の海鮮料理店「天天漁港」も美味でしたが、それに勝るとも
劣らぬほどの美味！
15-16品でてきましたが、どれもこれも料理法と味付けが優れていて感心しました。
やはり旅順からハルピンまで何回もスルーガイドを続けていて 美味しい店をよく知って
いますね。
しかも 顔も効くらしく 皿数も、特別料理も多く含まれていたのに 一人当たりは日本円
で１500円！。（催行のツアー会社や現地旅行社のマージンがないせい かも？？）。
（飲み物代は別）
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