2016.6.17 第 6日目

長春発新幹線でハルピンへ。ハルピン市内観光。

今日は7：30バスで長春西駅へ行き、例によって時間待ちの上、9：12長春西駅発
新幹線でハルピンへ向かいます。

10：09　ハルピン西駅に到着。　いよいよ最後の5都市目です。

此処は中國最北端の行政区画黒竜江省の省都で　ロシアに支配されていた時期も
あり、ハルピン駅から満州里を経てロシアのチタでシベリア鉄道と交差し東はウラジオ
ストックまで、西はイルクーツクを経てモスクワまで列車で行くこともできる交通の要衝
です。

日清戦争後、ロシアは1896年の李鴻章ーロマノフ条約、1898年の遼東半島租借
条約の二つの条約によって、チター満州里ーウラジヲストック、並びにチターハルピン
-大連ー旅順までの鉄道の敷設権を中国から獲得し中國への進出を始めたもので
すね。

（日露戦争後　日本はポーツマス条約でロシアから遼東半島租借権を継承するととも
に、長春から旅順に至る鉄道敷設権と沿線の鉱山開発権を獲得し南満州鉄道会社
（いわゆる満鉄）を1906年に設立、満州支配の基礎を築いたわけです）

現在のハルピン市の人口　994万人、面積5万3000㎡

我々はまずハルピン市民の生活市場　自由市を見に行きました。

ちょうど時季なのでサクランボを売っていたり　生きた鶏や焼き鳥、それに道端
で饅頭を食べているおじいさんがいたり・・・、どの土地でも　露天市場は面白い
ですね。

我々も12：00から市内のレストランで　ハルピンソーセージなどの昼食。

13：30から東北烈士記念館へ。

ここは旧関東軍憲兵司令部だった建物で、現在は東北部（満州）での抗日戦争で
倒れた烈士の記念館となっており、いろいろな写真や諸資料がを展示してあります。

藩陽の「9・18歴史博物館」の時もそうですが、何とも重い気持になりますね。

加害者の側は「いつまでも過去のことを騒ぎ立てるのか」などという気分になり
かねませんが、被害者の側は「決して忘れない」ものです。

ソ連の満州侵攻で戦車で踏みつぶされ、兵士の暴行に遭い、あるいはシベリヤ
に送られて極寒の地で強制労働させられて死んだ者の親族。また広島・長崎で
の原爆被害者の側でかんがえてみればすぐわかることでしょう。

戦場というのは、いわば異常心理に陥るもので、日本だけでなく　ナチスドイツの
ユダヤ人狩り、アウシュビッツなどの大量殺害、ベトナム戦争、ユーゴの内戦、
カンボジアのポルポト派による大量虐殺、アフリカ各地での内戦の折の民族の
殺し合い、・・・・・、枚挙にいとまありませんね。

人間というのは性善なるものであると同時に、状況によっては「狂気」に陥るもの
であることを心に留めておくためにも、機会あればそれを再確認することも大切で
しょう。

（資料写真のなかに日本軍の701（石井）部隊の写真も1枚混ざっていました。
そういえば、701部隊もハルピン郊外が駐屯地で、中国人相手に生物・細菌・
毒ガスの人体実験をやったのでしたね）

14：30から黒竜江省博物館へ。

此処は1923年創立で黒竜江省の文物・資料を10万点余収めていますが、
恐竜の化石。マンモスの化石などをご紹介しておきましょう。

１５：２０今日は早めにホテルにチェックイン。

ハルピン旧駅前の喧騒な場所にあるホテルですが、ここも立派な高層ホテルです。

ホテルでの夕食前にガイドが希望者を駅の近くにある安重根記念館≪ハルピン駅
での伊藤博文銃撃事件で有名）に案内してくれるというので申し込んでいたのです
がロービーに降りると当方ともう一人女性を置き去りにして出発済。

あれこれ連絡に苦労してガイドに再度迎えに来てもらい行ってみたのですが
16.30が閉館時間で見学できずじまい。

17.00からホテルレストランで夕食。

やや雑駁な味でしたし、名物のきのこスープというのも油味が強く、ここでの食事は
あまり口に合いませんでした。

ロシア・ショウ≪オプション≫

（送り迎え車、ビ－ルおつまみ付き日本円換算約5500円）

ハルピンはロシアの影響が強く残る街なので、夕食後１７：４０ホテル発でオプション
でロシア・ダンスショウというのに出かけてみました。ショウでの写真をいろいろ並
べておきます。

このショウはハルピン開設100年経過を記念して作られたもののようで、当然その間
の日本軍との抗戦のシーンなども織り込まれており、同行した我々の一行の中には
「あれは余計ものだ」との感想を漏らす人も多かったですが、見物の中国人・朝鮮人
は皆その場面で大拍手しており、立場によって色々だということですね。

このショウに出かける車の中では　珍しく豪雨に遭いましたが　帰路は雨も上がり、
ホテルで安らかに眠りました。

今日明日　崑崙大酒店で二連泊です。

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