第13日目

今日は昨日予想したとおり朝から快晴。

　7:30にシーダース･ロッジをでて昨日のヨセミテ国立公園の観光拠点ヨセミテビレッジ
に行き､そこで園内観光の混乗バスツアーに乗り換えて国立公園内の一日観光です。

　しかし､やはり快晴の天気での観光は良いですね｡写真の写りも違います。

もっとも、昨日数時間、晴天とは違ったガスのかかったヨセミテも見られたわけです
ので結果的には良かったのでしょう。

混乗バスツアーはカテドラルロック､グレーシャーポイントなど展望台を次々に廻って
いきますが､特にグレーシャーポイントは素晴らしかったですね。
このバスは朝乗った客がそのまま一日彼方此方廻るものですが､面白いのはこのバス
の運転手殿､時間絶対厳守で､グレーシャーポイント11:25発と決めたら､乗客のなか
に遅刻するものがあってもそのままバスを発車させてしまいます。
｢乗り遅れても歩く路はあるのだから半日か一日歩けばヨセミテビレッジまで帰ってこれ
るよ｣と涼しい顔。
　グレーシャーポイントではアメリカ人の一人が動き出したバスに大慌てで猛ダッシュ
して危うく置き去りを免れましたが､やはりこうでなくてはいけません！
　それ以後､ほとんどの客が各ポイントでの発車時刻の5分前にはバスの周辺に帰って
きて置き去りされるのを避けるようになりました。

このバスツアーには園内の古い洋館WAWONA HOTELでの昼食が付いていて､
このホテルのフランスパンは焼きたてでなかなか美味でした。
昼食後 ツアーバスは国立公園の南端にあるマリボサ･グローブへ行き､そこで
トレーラー式トラムに乗り換えて巨木ジャアントセコイアの森を観光です。
（ジャイアントセコイアの森としては　ヨセミテの南にセコイア国立公園もありますが、
ヨセミテのマリボサ･グローブの方が何かと便利ですね）
マリボサ･グローブには 500本ほどのジャイアントセコイアがありますが最大のもの
はグリズリー･ジャイアントセコイアと呼ばれるもので､根元の直径8.7ｍ 高さ29ｍ　
推定樹齢2700年！

　2700年前というと日本はまだ縄文時代です。
　大樹は偉いですね！

マリボサグローブの名物は百科事典などに載っている根元に開けたトンネルを
自動車が通っているトンネル･ツリーですが､1875年に開けたトンネルのおかげで
樹が弱り､1968年の二度の落雷とその翌年の大雪の重みで遂に倒れてしまいました。
せっかく2000年も生きてきたのに人間のおかげであえない最後です。
現在でもやはり19世紀に根元に穴を開けられたカリフォルニア･トンネルツリーという
のがのこっていますが､その後は木の根元に穴を開けるような暴挙は避けられている
ようです。

　更に最近では､樹に名前をつけること自体､特定の樹に手入れが偏る虞があると
いうことで命名することも止めて平等に気を配るようにしているとのこと。
　さすがに巨木の沢山ある地域は森林浴の効果もあり気持ちの良いものですね。
本当は森の奥でトラムをおり､歩いて帰ってくると実に楽しいハイキングとなるよう
で､少年少女の集団などウォーキングを楽しんでいるグループも多かったですが､
我々はツアーのためトラムでの回遊で残念でした。
それでも数箇所は下車して10−15分散歩､写真撮影の機会がありました。
トラム移動中撮影のものを含めて写真数枚添付しておきましょう。

トラムから下りて又混乗ツアーバスに乗り､最後にトンエルビューポイントへ。
ここはシェルネバダ山脈を背景に､エルキャピタンを左に､中央にブライダルベール滝
を眺めル絶景ポイントで､特に夕方斜めに日が当たるとブライダルベール滝が一瞬
虹色に輝くということでしたが､残念ながら雲が邪魔して滝に日が当たらず。
混乗バスの運転手が決めた出発時間になっても日が当たってきません。
ところが例の運転手殿､そっぽを向いていて乗車を促しません。

　そのうちに遂に滝に日が当たって虹色に！
　一同大歓声です！

この運転手殿､人間相手の場合には時間に厳しく､自然相手の場合には融通
を利かせて柔軟に､まことに見事なものです。
それまでも運転中景色の良い曲がり角などに来ると｢さあカメラを準備して。
ワン･ツー･スリー､今です！」などと､バス走行中でも写真が撮れるように配慮
してくれるし､なかなかのスグレモノ。
混乗バスの終点では外人客など皆運転手と握手しながらさりげなくドル札を
握らせ、我々のグループもしかるべく御礼をしたようです。

こういう場合のチップというのは本当に良いですね。

　ヨセミテビレッジで混乗バスを下り､エルキャピタンのロッククライマー探しなど
しながらしばらく憩ったあと､我々の専用バスで18:30シダーロッジへ帰着。

　天気も良いし眺望も素晴らしいし､大満足の一日でした。

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