アンコンからシエンフェゴス､サンタクララ
を経てハバナへ｡
昨夜から今朝にかけても月が明るく､また払暁前からホテルのバルコニーで
写真を撮っていました｡
未明から朝にかけては 爽やかで､軽く上着を羽織ることが必要ですね｡
静かな月明のカリブ海と海浜を眺めながら 波音を一人聞きつつ､世界最高の
ハバナ葉巻を燻らせていると こんな優雅な時間は無いと思われます｡
これぞ贅沢の極みでしょうね｡
今日でカリブ海リゾート地アンコンともお別れなので 朝の海浜散歩も・・・｡
今日はシエンフェゴスからサンタクララを経てハバナまで約450kmの大移動です｡
8:00出発､まずはシエンフェゴスへ｡
9:38 シエンフェゴスに到着｡
此処は 1819年に開かれた比較的新しい街｡
フランスのブルドから来たフランス人50家族､ハイチから来たフランス人､
ルイジアナから来たフランス人などが多く移り住んだ街なので､キューバ
の他の街と違ってフランス風の雰囲気があふれており､｢南の真珠｣と呼
ばれる美しいところです｡
中心のホセ･マルテイ広場を囲んで､カテドラル､トマス･テリー劇場などがあります｡
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10時過ぎシエンフェゴスを出発､バスは更に西へサンタクララを目指します｡
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11:20サンタクララ到着｡
シェラ･マエストラの山中で2年間ゲリラ活動を続けていたカストログループが
勢力を増大してハバナに向けて進軍し､1958年12月にチェ･ゲバラの一隊が
ここサンタクララで決定的な勝利をおさめたところですね｡
まずサンタクララを市内を一望するカピ―ロの丘へ｡
サンタクララの防衛には バチスタ政府軍も兵力2000人を注ぎこのカミーロの丘
をセメントで固めた堡塁化､更に､ハバナから動く要塞装甲列車16両に400人の
兵員と弾薬を満載して送りこみました｡
そして1958年12月30日 僅か18歳のゲリラ兵士が指揮する一隊がブルトーザー
で装甲列車のレールを曲げて列車を転覆せしめ､モロトフ･カクテル(火炎びん)を
投げ込んで政府軍を敗走させ､大量の武器弾薬を奪ったのがサンタクララ戦の
帰趨を決めたものです｡
その報告がハバナに届くと バチスタを支援してきた米国もバチスタを見放し､
1月1日未明にはバチスタが国外逃亡をして､革命成就となったわけですね｡
次はその列車襲撃の現場へ｡
現在武装列車襲撃記念碑が建ち､当時の列車車輛のうち6両が展示されています｡
12:20 ホテル･ロス･カネイネスにて昼食｡
昼からは サンタクララの革命広場にあるチェ･ゲバラ記念霊廟へ｡
ゲバラはキューバ革命成功後 中央銀行総裁･工業相として活躍､同時にキューバ
代表として各国歴訪や国連総会に出席していたが世界の反独裁運動への熱情
に燃えるゲバラと､革命の責任者としてキューバの安定化を第一に考えねばなら
ぬカストロと ソ連への対応その他 微妙な意見の差異を生じたようですね｡
二人は長時間話し合った結果､1965年4月 ゲバラはカストロに「別れの手紙」を
書き､一切のキューバでの公職･市民権を放棄してキューバに別れを告げて出国
しました｡
此の｢別れの手紙｣は 名文章で､カストロへの敬愛とキューバへの愛惜、同時に
世界の恵まれない人々を救うことに対する熱情に満ちており､キューバの人々に
愛唱されています｡
ゲバラは まずコンゴへ､後にボリビアに渡ってそこでの反独裁の革命ゲリラ戦争
を図ったが､いずれも失敗､ボリビア政府軍にとらえられ1967年10月9日射殺され
ました｡
この間カストロは物心両面でゲバラを支えたようです｡
遺体はボリビア政府軍によって秘密に土中に埋められ所在不明でしたが､1997年
にキューバの調査隊によって遺骨が発見され､キューバに帰還。カストロの手により
ここサンタクララの霊廟に同志37人とともに埋葬されています｡
埋葬された折に沿道は花束を持った無数のキューバ市民に埋め尽くされた
そうです｡
記念霊廟は革命広場にありキューバ国民の聖地として扱われ､霊廟建物内部
にはカメラの持ち込みは厳禁､静かな厳粛な雰囲気が保たれていました｡
14時過ぎサンタクララから いよいよ旅の最終目的地首都ハバナへ向かって
出発です｡
此処は一応高速道路ができていて車の流れは頗る順調にでした｡
長いドライブなので 例によってアメ車を狙ってシャッターを切っていましたが､
面白いですね｡
ソ連の援助が止まった時期のものか 高速道路の保護柵が無かったり､中央
分離帯が未整備の部分もあり､また車が少ないので たまに三輪自転車が横
切ったり､ヒッチハイカーがいたり､馬車も走っていたり・・・｡
18:15 予想したより早くハバナのオキシデンタル･ミラマールホテルに着きました｡
ここは客室数472の大きな高級ホテルで 今日から３連泊です｡
夕食は旧市街にある､カクテルモヒートで有名な､ヘミングウエイも通ったレストラン
ボデギータ･デル･メデイオへ出かけました｡
ここは各界著名人が良く訪れるところで､壁には色々な俳優など有名人のサイン
入り写真がびっしり｡
カクテル｢モヒート｣､キューバ音楽で夕食を楽しみました｡
(モヒートはこの店で生まれたもので ヘミングウエイも愛好､ホワイトラム･ライム
ジュース･ミントの葉を合わせて作るもので スッキリしていて飲みやすいカクテル
ですね)
なおキューバ旅行も後半に差しかかっているので､ここでキューバの西半分の
地図を添付しておきましょう｡
