第五日目	2012年3月04日

サンチャゴ・デ・クーパ市内観光

今日は一日サンチャゴ･デ･クーパの市内観光です｡

ホテルを9:00に出て､まず最初はサンチャゴ･デ･クーパのはずれにある
グランヒーター・シボネイへ｡

此処はカストロ達が1953年7月26日バチスタ独裁政権のモンカダ兵営
襲撃に先立ってその謀議を重ねた隠れ家ですね｡

庭も綺麗な民家で､現在はミニ博物館のようになっており武器を隠した
井戸や モンカダ兵営襲撃に参加した120名の名前なども展示されて
いました｡



次いで1953年7月26日のモンカダ兵営襲撃の現場 モンカダ兵営博物館へ｡

此処は当時の建物がそのままモンカダ兵営博物館として保存されています｡
(壁の弾痕は当時のもの)

当時モンカダ兵営(正しくはアントニオ･マセオ･グラハレス連隊本部)には 千人以上
のバチスタ政権軍兵士がおり､これを120名の十分な武器を持たない（軍用銃で無く
普通の猟銃･散弾銃のみ）カストロ等が襲うのは無謀なことであって 実際にも完全な
失敗に帰し､120名のうち61名が死亡､更に拷問によって捕虜になった約40名のうち
半数は虐殺されたといわれます｡

ただこれにより反バチスタ独裁政権にたいする革命気分が盛り上がり､｢7月26日運動｣
としてカストロ等のグループが反政府運動の旗頭となりました｡

7月26日は 現在キューバの革命記念日となっています｡

（モンカダ兵営でカストロ等に機関銃を乱射した兵士の一部も のちに革命軍に参加）

カストロ他十数名は裁判にかけられ カストロも懲役15年の刑とされるが世論の盛り上
がりもあり 1955年恩赦によって釈放された｡

この裁判中弁護士でもあったカストロは自ら被告自身の弁論を行い｢裁判で有罪と
なっても 歴史は我々を無罪とするだろう｣と演説したのは有名ですね｡

ついで市内中心の革命広場へ｡

丁度此の3/26からのローマ法王訪問の準備作業も行われていました｡

午前の観光を終えて､昼食はサンチャゴ･デ･クーパ湾内の小島にわたって そこのレストランで｡

海風に当たっての昼食もなかなか結構でした｡ 午後の観光は モロ要塞(サン･ペドロ･デ･ラ要塞)から｡

ここは海賊の襲撃防御のために1500年代に基礎が作られ､1638年イタリア人に
より本格的な要塞として設計されて1643年に完成したもの｡

岩壁の傾斜を利用し高さ60ｍ｡カリブ海と沿岸の眺めが美しいところ｡

1898年米西戦争の折には サンチャゴ･デ･クーパ湾内にいたスペイン艦隊を
米艦隊が此の沿岸で待機し､湾から出てくるスペイン艦隊を此処の沿岸沿い
に西に追撃し 次々に撃沈して勝利した所｡

最後に撃沈されたスペイン艦の名がコロンブス号だったところから､｢スペイン
のキューバ支配は コロンブスの発見に始まりコロンブス号の撃沈で終わった｣
ともいわれるそうです。

次はサンタイフィゲニア墓地へ。

ここはホセ・マルテイをはじめ革命戦争の英雄たちが眠る墓所。

ホセ･マルテイは先にも触れましたが､1853年ハバナ生まれの独立運動の英雄で､
スペインからの第一次独立運動当時から活躍し､数次の投獄､スペイン･メキシコ･
ベネズエラなど各地への亡命やキューバへの帰還を繰り返し､｢平等｣を強く意識
した革命論を展開､キューバのみならず中南米全体に大きな思想的影響を与えた
人物ですね｡

1995年5月19日 キューバでの第二次独立戦争中　戦闘で倒れ　独立を目にする
こと無く没しましたが キューバ革命の父として高い尊敬を集めています｡

廟所前では 30分ごとに儀仗兵の交替式もあり 厳粛な雰囲気ですね｡

その後1959年1月1日 カストロが革命の勝利宣言をしたセスペデス広場にまわり､
アスンシオン大聖堂と南米で最も古い個人住宅(1522〜)を眺めました｡

なおセスペデスとは東部の地主で1868年スペイン支配へ武装蜂起した人物で各地
にセスペデス広場というのが設けられています｡

いたんホテルに帰り 19:00から外のレストラン ドン･アントニオで夕食｡
此の辺りは下町的雰囲気で賑やかでしたね｡

この夜もメリア･サンチャゴ･デ・クーパホテルに連泊です。

なお前にも書きましたが､キューバはわが青春時代に目に馴染んだ古きアメ車の
宝庫で､毎日あちこちだ沢山撮しましたが､サンチャゴ･デ･クーパでのやや綺麗な
状態の車を二枚ほど添付させてください｡

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