エローラ石窟寺院群見学・オーランガーバード空港からムンバイへ。
ムンバイ(ボンベイ）泊。

　この日8.35にホテル発　バスにてエローラへ向かいました。

　途中ドウラダバードの砦を車中から遠望。

ここは220ｍの自然の岩山を利用して12世紀にヒンズー王朝の首都として築かれ、
後にムスリムの手に渡り、13世紀にはデリーから首都が移されたこともあったが、
水不足のため三年でデリーに戻った由。堂々たる城塞ですね。

　9.20　オーランガバードの北西28ｋｍ、エローラ石窟寺院群に到着。

ここは、仏教・ヒンズー教・ジャイナ教が、それぞれの時代に作った石窟寺院群で、
アジャンタの石窟が一時期ジャングルに埋もれて忘れられていたのに対し、
エローラ石窟群はずっと知られ続けてきており、彫刻の美しさで世界遺産に。

　遺跡は南北2ｋｍに渡って並んでおり、石窟の総数34.

第１から第12窟までは5-7世紀に作られた仏教窟、第13から第29窟は6-9世紀に
作られたヒンズー教窟、少し離れた第30-34窟は9-10世紀に作られたジャイナ教窟
となっています。

・第1-第12の仏教窟はアジャンタから移り住んだ石工たちの手になるものと思われ
るが仏教衰退の始まった時期のものだけに、華麗な壁画装飾はほとんどない。

12の石窟の中でストゥ－パを祀るための第10窟以外はすべて僧が宿泊修行する
僧院で、特に第5窟第12窟は講堂を有する大きな僧院です。

・第13-第29窟のヒンズー石窟群は彫刻と建築が一体となった造形がみごとです。

特に第13窟のカイーラーサナータ寺院は幅47ｍ、奥行81ｍ、高さ33ｍという
その壮大な規模（岩山の上から掘り下げ、完成までに要した年月は100年余とか）
と見事な構成彫刻でインドの建築遺産を代表するものであり、第14.15.21.29窟も
それぞれ注目すべきものがあります。

・第13から第29窟のジャイナ教石窟群のなかでは第32窟が保存状態も良く芸術性
に富んだものでした。

　エローラは、建築彫刻主体であるため、ストロボの使用も可で助かりましたが、

エローラの中でもジャイナ教の石窟群には綺麗な天井画が残っているのにも
拘わらず、ストロボＯＫ。

また昨日のアジャンタは絵画保護のため、ストロボ全面禁止にもかかわらず、当方
のツアーガイドがチップを渡すと、他の客の入場を一時stoｐさせて我々のグループ
にだけ「ストロボ使いなさい」と言い出す石窟管理人がいたり・・・

これもインド的というか、文化財保護もまだ未徹底ですね。

・12.40から石窟群を眺められるレストランの庭で昼食。

これにて昨日からのアジャンタ・エローラ石窟の見学は終わりましたが、双方とも
見事な世界遺産で、感動しました。

・14.20宿泊ホテルに戻り、(この後国内線飛行機に乗るため）石窟見学に使った
懐中電灯や飲料・液体類をすべてスーツケースに収納。

16.00　オーランガーバード空港へ。

例によって厳重なセキュリテイチェックを経て、17.45インド航空IC88便にて
オーランガーバード空港発。
・18.25ムンバイ（ボンベイ）空港着

今回の旅の最後の一夜を　ムンバイのウエストエンドホテルで過ごしました。
　(このホテル、最後の一夜、しかも地方めぐりの後大都市ボンベイへ出てきたに
しては、いささかお粗末でした。）