フェズより､近郊のヴォルビリス･ムーレイイドリス･
メクネスの往復観光

我々はパジリカ(礼拝堂・裁判所)キャピトル(ゼウス神殿)から
この日はフェズから西に１時間半ほど走ってフェズ近郊の観光をします。

この辺りは　北のリフ山脈と南のアトラス山脈にはさまれ フェズや今日訪れる
メクネスの古都があり 日本でいえば奈良・京都といったところでしょうか。
天気は良いし 車窓に緑の大地や 農耕・放牧の様子も眺められ　快適な
ドライブでもありました｡

　まずはヴォルビリスのローマ遺跡の観光から。

緑の丘陵地帯に忽然とローマ時代の列柱が登場した感じで イスラム一色の
モロッコには珍しいローマ時代の大遺跡群。（遺跡規模40ヘクタール）
オリーブ・小麦・ブドウの育つ肥沃な大地と、当時は闘技場で使う猛獣もこの
辺りに沢山いたためローマが進出し紀元前40年にはローマの属州化し、最
盛期には二万人が住んだといわれています。

　その後次第にベルベル人などの勢力に押され 紀元285年には撤退した。
（7世紀にはイスラム勢力が流入し、17世紀には列柱が他に運び出され、さらに
は1775年のリスボン大地震で遺跡は崩壊したが 1887年より発掘や補修が開始
され世界遺産にも指定されて見事な姿を復元しています。）

　ちょうどゼウス神殿の柱の上にコウノトリが数羽巣を作ってカラ帝の凱旋門から
タンジェ門にかけてバッカスの館、ヘラクレスの館、それらの床のモザイク画など
ゆっくり見て回りました。天気も良くて素晴らしい気分でした。

次にそこから南東に４ｋｍ足らずのムーレイ・イドリスへ。

ここは預言者ムハマッドの血をひくムーレイ・イドリス一世がバクダッドのァッパース
朝に追われて、789年にモロッコ最初のイスラム王朝を開いたところですね。彼は
モロッコで最も崇拝されている聖者であり、かってはこの街全体が聖域として非
イスラム教徒には閉ざされており 現在でもここにある廟所区域には足を踏み入れ
ることはできないとのこと。

　ムーレイ・イドリスは丘から眺めるだけにしてバスは13時メクネスへ。

　ここは標高522m､果樹園やオリーブ畑が周囲に拡がり、気候のよさと水のおいし
さで有名。（もちろんワインも）。ここで昼食後14時過ぎからメクネス観光を。

ﾌｴｲｽメクネス

モロッコの現王朝アラウイー朝のムーレイ・イスマルが17世紀に都と定めた ところ。彼は古い建物を次々に毀し　数多くの城壁や門を建設して壮大な 王国を作ろうとし(典型が今も残る王都の入口マンスール門)フランスの太陽 王ルイ14世のベルサイユ宮殿に対抗しようとしたと伝えられるが 首都として は半世紀で終わった。 　ただマンスール門と彼の死後建造されたムーレイ・イスマ-ル廟はモロッコ でも一二を争う美麗な建造物であり イスラム建築の傑作とされ、これらを含めて古都メクネスは世界遺産に指定されている。

マンスール門・ムーレイ・イスマール廟の観光を終え、バスは15時メクネス発

16:10にはフェズのラマダホテルに帰着。このホテルでの三連泊目を迎えました。