第十四日目 6月6日
第十四日目 6月6日
終日ドブロヴニク観光｡ドブロヴニク泊（三連泊目）
この日は いよいよ中世の城砦都市ドブロヴニクの市内観光。
ホテルを9：00に出て旧市街入口へ｡現地ガイドと待ち合わせて9:40から
観光開始です。
ドブロヴニクは 7世紀に戦争で追われたローマ人が此処の小島に逃げ込み
12世紀以降スラブ人が対岸に移り住み その後小島と本土を結んで城塞都市
を作り上げたものですが､ビザンツ帝国･ヴェネツイア･ハンガリー王国･オスマン
帝国など周辺の強国の影響を受けながら 海運中継都市としての財力と情報力
を活用しつつ それら宗主国からの自治権を守り続けモットーである｢リベルタス
（自由）｣を1000年近く守り続けた稀有の歴史を持つ都市ですね。
城塞の入口の石には｢いかなる黄金をもってしても自由を売らず｣という意味の
文字が今も残されています。
オレンジ色で統一された屋根瓦とアドリア海の紺碧 絵のように美しい街ですが､
過去には数次の災害も受けており 最大のものは1667年の大地震で 街の中心部
はほとんど瓦礫と化したと言われています。
最近では1991年のユーゴ内戦の折 クロアチアの独立を認めないユーゴスラビア
連邦軍の砲撃を受け世界遺産の危機リストに移されるほどの被害を受けましたが
この街の住民の街を愛する熱意は強く 総出で修復に努めた結果 現在ではほぼ
完全に復旧しています。
我々は ピレ門入ったところの｢オフフリオの泉｣(15世紀の建造されたものだが現在
でもドブロヴニク市民の飲料水として使われている)を眺め､すぐ前のフランチェスコ
修道院から見学しました。
フランチェスコ修道院はロマネスク様式の回廊が美しく､また14世紀から現在
まで続いている薬局があります｡美術館の展示も眺めました｡
（現在の建物は1667年大地震の後 再建されたもの）
次はドミニコ会修道院。
ここは15世紀に造られたもので ロマネスク､ゴシック､ルネッサンスの諸様式
が採り入れられている。
ナポレオン支配下の時代ナポレオンの厩舎に使われたとの話もあり､現在の
ものは内戦後補修修復されたもの｡｢十字架と四人の福音書家｣が有名。
時計塔の横のスポンザ宮殿
スポンザ宮殿は1516年に建てられ 当初はドブロヴニクに出入りする貿易物資
や財貨の集積所だったもの。
17世紀に税関としての役割が減ると学者･文化人の文化サロンとなっていった。
この建物は1667年の大地震で崩壊しなかった数少ないもので､現在は貴重な
古文書の保管場所ともなっているそうです。
ドブロヴニク総督邸
ドブロヴニクは一種の共和制で､一人に権力が集中するのを避けるため総督
は任期１カ月｡ここに住んで城のつの鍵を役目を果たし､その間公務以外は
外出も家族･友人との面会も禁止だった由。
迎賓室･執務室･寝室も立派で 各部屋に美術絵画が沢山飾られていました。
ドブロヴニク大聖堂
18世紀バロックの立派な建造物。
元々は1192年英国王リチャードがロクルム島に漂着した折助けられたお礼
に寄付したお金で建造されたと伝えられるが 1667年の大地震で崩壊。
18世紀にバロック様式で再建されたもので 大理石の柱の祭壇も美しく又､
聖堂内には貿易都市繁栄時代の財宝や名画も納められていました。
此処まで廻ったところで 11：30から旧市街旧港に面したレストランで 船を
眺めながらアドリア海のムール貝料理・ワインなどで昼食。
昼食後もう一箇所 聖イグナチオ教会にも廻ってみました。
さて13:30からいよいよ城塞の上の一周に出発です。
城塞の上には細い石畳の路がついており昇降口も何箇所かあるのですが
我々はピレ門の脇から上りました。
予想した以上に素晴らしい景観ですね。
また 海と反対側の旧市街を見下ろすと 一面の赤い瓦屋根でこれも綺麗な
大型クルーズ客船も城壁のすぐ近くを航行し 船室が見えるぐらいです。
眺めでした。
15:00からは小型モーター船を借り切って旧市街を海から眺めるミニ・クルーズ。
ドブロヴニクのすぐ前の島も廻った折に ヌ―デイスト専用ビーチがあり全裸の
海水浴客もばっちり見えたのですが 流石にこれは掲載を遠慮しておきましょう。
（男性が多かったせいもあります）。
15:50ミニ・クルーズから帰着。
後は自由時間で夕食もツアー料金に含まれていないのですが、今回は夫婦4組
のみですし｢最後の夕食も一緒にしましょう｣ということで 添乗員に手配を依頼し
ました。
各自それぞれ散歩など楽しんだ後 18:00に添乗員馴染みのレストランで落ち合
い 魚介類をいろいろ選んで夕食。
ワインやビールも結構いただいて 楽しく盛り上がった夕食でした。
20:00 パレスホテルに戻り今日も部屋から落日を楽しみ、当方夫婦は
すぐに水着にきかえて ホテル1Ｆへ。
プールの前がすぐ海岸なので 最後のアドリア海での水泳です。
明日は早朝ドブロヴニク空港発ウイーン経由帰国なので 夜は荷物整理と
スーツケースへの詰め込み作業。
目一杯に楽しんだ一日でした。
次回は 15日･16日目を一緒にし 成田帰国までと
例によって｢旅の雑感｣記して､ 最終回とする予定です。
