第7日目　7月1日

　麗江から長江第一湾･虎跳峡を経て香格里拉へ

　この日は麗江を9:00に出発､北に向かい、長江第一湾･石鼓鎮･虎跳峡を経て
香格里拉（シャングルラ）へ向かいます。
（ここで今回の観光周遊概念図を付けておきましょう）

　まずは10時10分　長江第一湾へ。

　チベット高原から四川省・雲南省麗江にかけてチベット高原に源を発する
大河三本（金沙江=長江の上流、瀾滄江=メコン川上流、怒川＝サルウイン
川上流）が併流しており、雲南省のこのあたりは雲南三江併流地域として
保護地区にされています。
他の二本の川はそのまま南下してラオス･ベトナム･ミャンマーを潤すので
すが 金沙江だけは ここ長江第一湾で大きく135度歪曲し最終的には中国南部
を上海に向かって流れていきます。
｢この歪曲がなければ中国の地理･歴史は大きく変わっていたことであろう｣と､
中国のどの教科書にも述べられている如く有名な地点ですね。
この長江第一湾付近は 歴史的にも諸葛孔明やフビライ･ハン､さらには調長征中
の紅軍が渡河した地点としても知られています。

長江第一湾付近の石鼓鎮という村の高台には　紅軍とナシ族の握手する大きな
記念碑がたてられており、当時のナシ族の協力を顕彰しています。
この高台からは石鼓鎮の瓦屋根越しに長江=金沙江の歪曲するさまが見下ろす
ことができ、なかなか雄大な眺めですね。

12時過ぎに虎跳峡入口の虎跳峡餐庁で昼食の後いよいよ虎跳峡の観光です。
虎跳峡は玉龍雪山(5596m)と哈巴雪山(5396m)の間を流れる金沙江の大峡谷で、
全長17km、峡谷の深さ3900m､水の落差213mで､もっとも狭い個所は川幅20m
しかなく　ここを奔る奔流の激しさは見ものです。

　入口から約2.5kmの遊歩道が崖際に続いており当方は二人乗り人力車で
進んだのですが､できるだけ崖際を通らないと上からの落石が危ないと
監視員が多数配置されており､なかなかのスリルです。
人力車を降りたところから長い階段を水際まで降りるのですが､目の前を
湧き立つように奔走する水の勢いは物凄く､迫力十分でした。

なお虎跳峡の名は 猟師に追われた虎がこの川幅の狭い地点で石伝いに
跳んで逃げたとの故事からといわれています。

17:00香格里拉に入り道端のトウダイグサ･キンポウゲなどの高山植物を撮影。

　17:55香格里拉の龍鳳祥大酒店ホテルに到着。
香格里拉の標高は3280ｍ今夜からは高山病対策のためアルコールは控える
ようにとのお達しでした。

香格里拉（シャングリラ）

シャングリラとは　1993年アメリカの小説家ジェームス・ヒルトンの 作品｢失われた地平線｣で描かれた世界で桃源郷をさし､雪山がそびえる 峡谷･神秘的な寺院･森林と湖･麗しい高原･羊や家畜が群れなす世界。 麗江から北は皆この条件に合致するが 迪慶州中甸が古チべット語で シャングリラと同じ意味を持つことから1997年雲南省政府が｢シャン グリラは迪慶州である｣と宣言､中国政府も中甸県を香格里拉と改名 することを認めたもの。 雲南省北西部にあって平均標高は3780m､年平均気温5･4度であるが 北西には600mを超える山が13座あり 西北から西南に傾斜、4000mを 越える地域も1/4ある。 野生の高山植物と大自然の雄大な景観が素晴らしく､6･7･8の三カ月 は花の季節で観光シーズンである。

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