大西洋岸の街スワコプムントへの移動。
途中ウエルウイツチア・化石の森・ブッシュマン
の岩絵他観光。

昨夜泊まったコハリスのレストキャンプも草原の中に各小屋が点在する
ロッジで、ここの朝も爽やかでした。

　今日は大西洋岸の街 スワコプムントまでの移動で モーニングコール5:45
朝食後7:15にはロッジを出発して 途中いくつかの観光をしながらスワコプ
ムントへ向かいます。

　まず途中で眺めたのが ウエルウイツチアという独自の植物。
砂漠に生える｢奇想天外(日本の園芸名)｣な植物で(サバクオモトとも呼ばれ
ている)豪州人ウエルウイツチア氏が発見したもので ウエルウイツチア科の
唯一の種。
被子植物と裸子植物の中間的なもので､無数に見える葉は実は本来二枚のも
ので､それが細かく裂けてたくさんの葉に見えているだけのようです。
　砂漠の厳しい環境の中で この植物は一年に1cmしか成長せず､古いもので
は2000年も生きているという凄いもの｡
この写真のものでも300年は経っているのではないかということです。

地下には3-4ｍの根を張っていて地下水を吸い上げるほか､大西洋からくる
霧や湿った風を葉についている給水口から吸収して生き延びているものです。
(ナビブ砂漠は 大西洋に直接面している珍しい砂漠で 内陸部50〜100km
ぐらいまでは海からの霧の影響が及び､このあたりの植物はみなこの霧を
給水源として取り入れる仕組みをもったものが多いようです｡)
　雌雄別株で 昆虫や風によって受粉繁殖するのですが 幼生の頃は野生動物
に食べられることもあるため現在はきめ細かい保護策が採られているようです。

　次は「化石の森」

森とはいうものの 砂原に化石の樹がたくさん横たわっている状態。

これは､約2億8000万年前の地殻変動に伴う大洪水で北のコンゴ方面から流
されてきた松が砂岩に埋もれてそのまま化石化したものという説が有力です。
(ナミビアには松は無い)その後風や水の影響で地表に表れてきたものでしょう。

　アフリカというのは　地球の長い歴史の宝庫でもあります。

　次に立ち寄ったのが｢トウイフォルホンテイン｣

ここは紀元前1000年から紀元後1000年までの約2000年間このあたりに生活
していたサン族(ブッシュマン)が岩に描いたものでシマウマ･キリン･サイ･
スプリングポック･ダチョウなどの画がかなり鮮明に残っており､昔このあた
りにあった泉を中心に､ブッシュマンの子供たちへの教科書的な役割や祭祀
にも用いられたものと考えられます。

　ここは 20007年にナミビア唯一の世界遺産に登録されました。

　次は ｢パイプオルガンの岩｣と｢バーントマウンテン(黒い山)｣

ここも2億8000万年前の地殻変動後に生じた火山活動で事情に噴き出た溶岩
が急速に圧縮冷却してできた柱状節理で 岩石は重く鋭い。
バーントマウンテンは火山活動の跡で黒い岩肌が横に走っているのを遠望
しました。

　この日もバスの途中でサンドイッチのランチボックスで昼食。
14時過ぎ道端にヘレロ族の土産物売店があるのを発見。
　バスを停めて 写真撮影の許可を求めると 10ナビアドル(160円)支払うか
売り物の人形を買ってくれればＯＫとのこと。
早速皆で写真を撮らせてもらいました。
ヘレロ族はバンドウ族の仲間で ナミビアを中心にボツアナ､アンゴラに居住。
このあたりカオコランド地方にも12.000人ほどが住んでいるようです。
欧風文化の影響で､ヴィクトリア朝風丈の長いドレスと大きな帽子を被って
おり 写真の対象には好個のものでした。

ヒンバ族などは学校にも通わずに昔ながらの伝統的な生活をしていますが､
ヘレロ族は西欧文化の影響を受けて子供を学校にも通わせる人が多く その
ための学費稼ぎにこのような露店で手作りの人形や装身具を売っているよう
です。
因みに 我々の道中ずっとバスを運転してくれたフィリップさんもヘレロ族
だそうです。(現地スルーガイドのレスリーさんはナマ族)
　露店で人形製作用に使っていたミシンが 年代物のシンガー製だったのも
面白く感じました）

　16:40やっと大西洋岸にでてトイレストップ。
ちょうど学校帰りの生徒と出会いましたが､カメラを向けるたびに 何度でも
駆け戻ってきて､皆それぞれに陽気にポーズ！

　楽しい子供たちでした。

　17:4　スワコプムントへ到着。

ここはスワコプ川の河口にある人口25.000人の町で､ナミビア第二の都市。
現在はリゾート地となっているが､ドイツ統治時代の名残でドイツ風やコロ
ニアル風の建物も多く我々の宿もシュバイツエルハウスというちゃんとした
ホテル。

　シャワーを浴びて 夕食は大西洋に面したTUGという洒落たレストランへ
出掛け､久しぶりに文明社会の恩恵を満喫しました。

行程表に